共創の現場

教育現場とビジネスの架け橋となる「真のパートナー」を目指して

元中学校教員としての経歴を持ち、現在はトモノカイでプログラムディレクター(以下PD)として活躍する遠見さん。なぜ彼は学校ではなく、民間企業から学校の課題解決に関わる道を選んだのでしょうか。

本記事では、現場を知る彼だからこそ語れる「先生ファースト」の視点と、教育現場への熱い想いを紹介します。教育とビジネスをつなぐ「真のパートナー」としての覚悟に、ぜひ触れてみてください。

圧倒的なスピードとインパクトで教育課題に挑む

―― トモノカイに入って、特に学校教育に関わることを選んだきっかけや想いは何ですか?

もともと教育に携わりたいという強い思いがありました。社会を構成する「ヒト・モノ・カネ」の中で、それらを生み出し扱うのはすべて「ヒト」です。そのヒトを育てる教育こそが国の根幹だと私は考えています。人生の半分近くを仕事に費やすなら、その根幹を支える意義ある仕事がしたいと考えました。


2年間中学校の教員を努めましたが、実は教員になる前から、「2年で一度、自分のキャリアを見つめ直そう」と決めていました。教育現場で実際に何が課題となっているのか、その「生の声」を自分自身で確かめたかった。その上で、課題解決のためには現場に残るべきか、あるいは外からアプローチすべきか、自分なりの評価軸を作ろうと考えていました。

実際に2年間の現場での経験から、このまま現場でも教育課題の解決に向けてできることがあるという自信はありました。しかし、より広く、より深く教育課題を解決するためには、「インパクト」と「スピード感」のある民間企業という立場からアプローチした方が影響力が大きいのではと考え、プログラムディレクターになることを決めました。



―― 実際にプログラムディレクターになってみて、いかがでしょうか。

やはり、一学校で担任や教科担当として関われる人数よりも、より多くの生徒や先生方に影響が与えられる立場だと感じています。間接的かもしれませんが、自分が作ったプログラムや仕組みを横展開することで、より多くの学校の課題解決の支援ができていると考えています。また、一教員では接点を持つことが難しい、校長先生や理事といった学校経営の層に直接提案を聞いていただける機会があることも大きな魅力です。

公立学校では予算や採用の権限が現場にないことも多いですが、私立学校の経営層と対話できる今の環境であれば、より大きなスピード感を持って教育課題の核心に迫っていけます。現場を知っているからこそ、仕組みから変えていく手応えを日々感じています。

「先生ファースト」で使い分ける対話の言葉

―― 学校の学習環境づくりのパートナーとして、さまざまな先生方とコミュニケーションを取る上で、どのようなことを意識していますか?

大前提として「先生ファースト」であることを大切にしています。現場の多忙さは、私自身も身をもって知っています。先生方は教育への熱い想いを持って働かれているからこそ、その気持ちに寄り添い、共感しながら対話を重ねたいと考えています。

その上で、管理職と現場の先生では、担う責任や関心が異なるため、伝える言葉を使い分けています。現場の先生へは、特定の生徒の成長や学年の成績変化といった具体例を報告します。一方で管理職の先生方には、進学実績や生徒募集への貢献など、経営的な視点に合わせて話題を選定するよう意識しています。そして先生たちファーストでありつつも、学校をよりよくするためという目的から、放課後の学習環境に精通したプロ目線と先生方と同じ目線の両方を持って対話するようにしています。

「生徒の未来を叶える」を見据えたプログラム設計


―― プログラム内で施策を考えたり設計する上で意識していること、大切にしていることはありますか?

「動機づけ」を大事にしています。教員の時に指導をしていた経験から、私自身もそういった部分に想像が働く方だと思います。しかし、動機づけを何より大切に考えているからこそ、実際には学習メンターの意見を積極的に取り入れるようにしています。日々現場で生徒と接しているなかで、学習メンターの目線から、目の前の生徒がどのようなことに興味関心があるのか、どうやったら前向きに取り組んでもらえるのか、現場の意見を活かすようにしています。

日々の勉強や進路に悩む生徒を、学習メンターとの関わりで前向きにし、行きたい大学への想いを叶えられるよう、プログラムを設計しています。

信頼して任せることで引き出す学習メンターの力

―― 学習メンターに力を発揮してもらうために意識していることはありますか?

学習メンターが気持ちよく働き、アイデアを出せる環境を作るため、細かい指示はしません。最低限守ってほしいことや対応方法とその考え方だけ伝え、指示にとらわれず、現場の状況によって最適な対応をできるように任せています。信頼して任せることで、彼らは期待を超える成果を出してくれるからです。

また、先生方に学習メンターを信頼してもらう工夫もしています。私が説明するだけでなく、学習メンター自身を打ち合わせに参加させたり、イベントに登壇させたりしています。彼らの高いポテンシャルを先生の目の前で体感してもらうことで、信頼関係が築けるようにしています。

先生に「一緒に仕事をするのが楽しい」と言われる喜び

―― PDを続けていて、達成感ややりがいを感じたエピソードはありますか?

生徒の変化で言えば、最初は反発していた子が、学習メンターと接する中で勉強を始める姿を見た時です。自習室に自ら宿題を持って来て取り組むような成長を感じられた時は、本当に嬉しいですね。

また、先生方が積極的にプログラムを活用してくれるようになったことにも大きなやりがいを感じました。当初は「放課後も勉強させるなんて」という雰囲気があった学年団が、先生主導で施策を進めるまでに変わったことがありました。生徒も積極的に自習室に足を運んでくれて、先生方から「一緒に仕事をしていて楽しい」と言葉をいただいた時は、この仕事の意義を深く実感しました。

御用聞きからの脱却、プロとしての提案

―― PDをやっている中で失敗してしまったエピソードはありますか?

過去の失敗は、先生方の「御用聞き」になりすぎてしまったことです。「どうしたいですか」と聞き、言われたことを実行するだけでは、学校をより良くするためのプロの仕事をしているとは言えません。そのことに気づかされました。

それからは意識を変えました。学校経営や全体の目標を見据え、現状の課題を分析した上で、プロとして「貴校に必要なプログラムはこれです」と能動的に提案すべきだと考えたのです。たとえ先生の意向と異なる部分があっても、目指すべき学校の姿に照らして、伝えるべきことは誠実に伝える。それが真のパートナーとしての責任であり、プロとしての姿勢を貫くことだと心がけています。

教育への想いをビジネスの力で実現する

―― PDという仕事のやりがいは何だと思いますか?

やりがいは大きく2つあります。1つは、学校現場に深く入り込み、教育の構造改革にや学校の課題解決に携われることです。「インパクト」と「スピード感」を持って、教育への想いを形にできる点です。

もう1つは「教育×ビジネス」の面白さです。一見相反する要素に見えますが、例えばマーケティングの視点で生徒が自習室に来てもらえるような仕掛けを考える等、ビジネススキルを用いて教育課題に向き合えます。コンサルティングや企画開発の要素を含んだアプローチができる点に、この仕事ならではの楽しさを感じています。

先生方の教育に対する想いと現場で感じる課題感のジレンマを肌で知っています。だからこそ、私は「教育×ビジネス」の力を用いて、圧倒的なスピードとインパクトで現場の課題を解決したいと強く思っています。学校経営の「真のパートナー」として、先生方と生徒たちの未来を最前線から支え続けたいです。

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